一言で製造業と言っても業界によって仕事内容も給料も大きく異なります。製造業の場合、基本給の変動はほとんどありません。
ですので、就職する際は少しでも高い給料のところを選ぶことをお勧めします。どうせ同じ時間働くのであれば少しでも給料は高い方が良いですからね。
今回は食品製造会社から精密機器製造会社へ転職した30代女性の事例について紹介させていただきます。転職を検討している方の参考なればと思います。
精密機器の製造会社へ転職した30代シングルマザーの転職理由
私は30代で離婚して2年になります。子どもは小学校低学年の子が一人います。子どもと二人で暮らしています。
出産前後の元夫への不信感、義実家からの不快な言動により、元夫とがいると自分が自分でなくなっていったので、離婚しました。
シングルマザーになる前から食品製造の会社で短時間勤務で働いていましたが、離婚後はフルタイム勤務に変更してもらい4年間働きました。
転職したいと思った理由
結婚しているときに短時間勤務で雇ってもらいましたが、入って半年くらいしてから離婚を考え、別居しようと思いました。
それを職場に相談したら、フルタイムで雇ってくれました。そこは感謝しているのですが、定年まで働ける環境ではなかったことが大きいです。
まず、私以外が高齢で、後から入ってくる人もおらず、怪我や病気で人手がどんどん足りなくなっていました。
規模を縮小したり、私が担当を移動したり、自分のことだけでなく、周りの状況を見て動くなど、私にできることは頑張ってきました。
でも、私が頑張っても半数の人間が自分だけが楽をしようと動いて、余計私の仕事が増えていました。
業務内容も人がいないのに製造を増やせと言われ、そんな時間もないのに毎日がいっぱいいっぱいで、心身ともに疲れ切っていました。
また、上司は現場のことがわからず、なのに知ろうともせず、こちらに丸投げな感じでした。
私は一番経験が少ないのに、いろいろなことを任せられ、自分のこともしないといけない、他の人のこともしないといけないで、このままでは自分が犠牲になるばかりだと思いました。
店長も現場をよく理解しておらず、正当な評価をしてもらえず、昇給もありませんでした。
数字で結果を出さないといけないのだろうと思いましたが、現場での私の役割もきちんと把握して評価してほしかったので、これ以上ここで頑張っても無駄だと思い、転職を決めました。
精密機器製造会社での仕事内容と前職との違い
前職は食品製造で、マニュアル通りにしていたら多少大雑把なところがあってもこなせていましたし、一人で最初から最後までする仕事だった点では楽でした。
転職後は同じ製造業ではありますが、小さな部品、精密な機械を扱う仕事に就きました。
一つでも間違えたらいけない、部品一つの置き方も決まっている、テープの張り方も決まっている、一つの工程を終えたら、次は違う人が担当して、みんなで商品を作り上げていきます。
前職はお客さんのピークに間に合うように、特に朝は急いで製造していましたが、現職は時間を計って作業はしますが、丁寧に行わないといけないので、スピードは重視されておらず、正確さ丁寧さが求められます。
まだ初心者だから許されている点もあると思いますが、時間に追われず働ける点では気持ちが楽になりました。
しかし、丁寧さ正確さが求められるので、一つ一つの作業に神経を使います。一日の疲労感が、前職は全身疲労、メンタルもやられていましたが、現職は目や肩、腕など、部分的な疲れとなりました。
前職は高齢者ばかりでしたが、現職は同年代、自分より若い人もおり、話が合うので休憩も楽しいです。
ただ、女性だけの職場から男性と半々の職場になったので、身なりは気を遣うようにはなりました。
給与面では時給が大幅にアップしたのでよかったですが、元々高単価なので、昇給はなかなか難しいそうです。でも、今までなかった扶養手当、住宅手当が出るので、助かります。
シングルマザーの目線で転職して良かったこと悪かったこと
次の仕事が決まる前に退職し、ひとり親なので生活が心配でしたが、運よく辞めて一週間しないうちに、現職として働くことができました。
タイミングが良かっただけですが、今の仕事に対して不満ばかりになって、毎日心身ともに疲れ果てた状態で働き続けることを選ばなくて本当に良かったと思います。
あのまま働いていたら、メンタルをやられていたと思います。自分の心身の健康が、一番大切です。
転職して良かったのは時間の余裕ができたこと
今の仕事は始業が遅いので、朝、自分の時間ができました。以前は子どもを見送り、そのまま急いで出勤していましたが、時間の余裕が心の余裕に繋がりました。
でもその分帰宅が遅くなり、夕飯を作ったり、宿題を見たりであっという間に子どもを就寝させる時間になってしまうので、平日の子どもとの時間は減りました。
そこは、休日にたくさん関わろうと思います。以前と同じくらいの労働時間で、手取りが増え、自分の時間も増えたので、結果、転職してよかったと思います。
最後に
まったくの異業種でしたが、いろいろな条件が良かったので、思い切って面接を受けてよかったです。
くよくよ悩むより、まずは自分から行動を起こすことが大切だと実感しました。先行きの見えない不安もありましたが、人生は一度きりなので、後悔はしたくないです。
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