離婚を経て仕事や子育てに追われるシングルマザー。
「気づいたら離婚してから気持ちが晴れない」「なんとなく毎日がつらい」なんてことはありませんか?
もしかしたらうつの兆候かもしれません。うつになる大きな原因はストレスだと考えられています。
そして離婚は自分が感じている以上にストレスとなって、体と心に影響を与えています。
「もしかしたら自分はうつかも?」と立ち止まれたことはチャンスでもあります。一度自分を見つめて、今の自分の状態を確認してみるのはいかがですか?
シングルマザーによくある離婚後のうつの要因
離婚後にうつになるシングルマザーの方は多いです。うつを発症する要因として、身体的要因と心理社会的要因(ストレス)があります。
身体的要因
身体的要因では以下の4点が考えられます。
- 慢性的な疲労
- 更年期などのホルモンバランスの変化
- 月経前・出産後
- うつ以外の病気
身体の疲れが溜まってしまいますとどうしてもうつの症状を起こしやすくなります。仕事と育児をワンオペで行っていると大変ですからね
また、女性は出産や月経、更年期など、ホルモンバランスが大きく変化するときにうつになりやすいとされています。7の倍数の年齢のときに体が変化するとも言われています。
また持病などがある場合、体調不良によるストレスからうつ状態になることもあります。
心理社会的要因(ストレス)
ストレスはうつを発症する最大の要因とされています。「嫌だ」と自覚できるストレスだけでなく、出産や昇格など、「良いこと」とされている変化でもストレスがかかります。
シングルマザーは離婚する前から家庭のことでストレスを抱えている人も多いと思います。
いざ離婚できてよかったと思えていても、生活や環境の変化はとても大きなストレスになっています。
そのときは毎日が精一杯でなんとかやり過ごせていても、後になって「なんだか最近体がつらいかも」と気づく場合があります。
うつの心と体のサインをセルフチェック!
うつは前もって何かしらのサインが出ているものです。自分に当てはまるものがあるか、チェックしてみましょう。
心のサイン
- 何をするのも面倒に感じる
- 眠れない、もしくは眠り過ぎてします
- 好きだったことに興味がなくなる
- 仕事でミスが多くなる
- 集中力がなくなったと感じる
- 憂うつだと感じることが増えた
- 些細なことでイライラしてしまう
これらが当てはまる場合、まだうつを発症していなくても「うつ状態」である可能性もあります。この状態が長期間続くと危険です。
体のサイン
また次のような症状が出てきたら早めに病院を受診しましょう。
- 毎朝起き上がれない
- お風呂に入れない
- 仕事に行こうとすると涙が出る
- 体重の大幅な増加や減少がみられる
身体の不調も心の不調も早めに対処することがとても大切です。対処が遅くなると取り返しのつかないことになってしまう可能性があります。
大丈夫だと過信せず、周囲に相談をしたり、病院に行って診察をすることをオススメします。
シングルマザーになりうつかなと思った時のセルフケア方法を紹介!
自分の心が不安定かも?うつかも?と思ったときに自分でできるケアがあります。まずはセルフケアを行ってみましょう。
今の自分の状態を把握する
体や心の不調、日常で困っていること、ストレスだと感じることを書き出してみましょう。
自分のことは意外と客観視できていないこともあります。
自分がどういう状態で何を望んでいるのかがはっきりさせるだけで、頭の中が整理されて解決策を見いだせるものもあります。
日光浴、アロマテラピー
日光浴やアロマテラピーは手軽に取り入れられるのでおすすめです。自律神経を整えて気持ちを穏やかにし、リラックスさせる効果があります。
日光浴はできれば目覚めてすぐ~午前中に。とくに背中を温めるようにしてください。
アロマオイルは人工的な成分が混ざっていると十分な効果が得られなかったりするので、天然成分100%のものを使うようにしましょう。
効能はいろいろありますが、自分が好きな香りを選ぶのが一番リラックスできます。
運動する
体を動かすことでセロトニンやドーパミンなどさまざまなホルモンが分泌されます。
それらのホルモンによって精神が安定し不安やイライラの軽減につながります。セロトニンは運動開始5分ほどで活性化が始まり、30分前後でピークに達します。
今まで運動習慣がなかった人は初めは少しづつやってみて、慣れてきたらウォーキングや水泳、ヨガなどを20~30分できるといいでしょう。
栄養を意識してみる
心の不調には栄養不足が関わっていることがあります。心の安定を保つために必要な栄養素をご紹介します。
たんぱく質
神経伝達物質の原料で、心を穏やかに保つ働きのあるセロトニン、喜びを感じさせるドーパミンは、たんぱく質が不足していると十分につくられません。
鉄分
うつの女性には鉄が足りていないことが多いです。
フェリチンという、鉄と結合しているたんぱく質の値が低くなっている人は、うつの症状が出やすいと考えられています。
ビタミンB群
ビタミンB群というのはビタミンB1・B2・B6・B12、ナイアシン、パントテン酸、葉酸、ビオチンの8種類を指します。
ビタミンB1はリラックス効果がありますし、B6には中枢神経の動きを安定させてくれる働きがあります。
ビタミンといえばビタミンCが有名ですが、ビタミンB群も心の栄養の基本となりますのでしっかりと摂取しましょう。
ビタミンB6を多く含む食材は以下のようなものになります。
亜鉛
亜鉛は普通の食事をしていれば不足することはないと言われていましたが、近年では不足している方が増えている栄養素です。
亜鉛はストレスがかかると大量に消費されますので、どうしても離婚後すぐのシングルマザーにとっては不足しがちなんです。
亜鉛は鉄分と違って体に貯めることができないので毎日摂取する必要があります。
マグネシウム
マグネシウムには自律神経を整える効果があります。ですので、ストレスや疲労をやわらげるのに有効です。
マグネシウムは便の水分を保つ働きもあるので、便秘解消にも役立ちますよ。
セルフケアをしてみてもどうにもならない場合は病院で受診
セルフケアでは十分な効果がない場合、心配な場合は早めの受診が必要です。病院に行くことに早すぎるということはありません。
専門医に診てもらっている・いつでも相談できるという状況が、安心につながります。
精神薬を服用することに抵抗がある人もいると思いますが、うつの治療は薬物治療だけではありません。
認知行動療法や自律訓練法、カウンセリングなど、さまざまな治療法があり、主治医と話し合って自分で納得できる治療法を選ぶことができます。
本格的につらくなってきたときに「早く診てもらいたい」と思っても、初診だと予約に時間がかかることもありますので、余裕をもって予約してください。
最後に
誰でもなる可能性があるのがある「うつ」という病気です。自分は関係ないと思っている人ほど要注意です。
特に離婚後のシングルマザーはストレスを抱えていることが多いのでうつの症状がみられるようであれば気を付けて下さい。
ストレスと向き合うことも大切ですが、自分を労わることはもっと大切です。うつは病気なので、根性論で「頑張ればいい!」というものではありません。
むしろ頑張り過ぎてしまうと悪化してしまうのです。不調が続いている人は、まずはそのことに気づいて、どうやって自分を労わるかを考えてみてください。
自分の心と体のサインに気づいて、早めに対処してくださいね。
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