「離婚してシングルマザーとして生きていきたい」
そう決めたら、まずはどんな準備をしたらいいのか、子どもとの生活はどんな風になるのか、よく考える必要があります。
「こんなはずじゃなかった」とならないために、事前の準備をしっかりしておきましょう。
この記事ではシングルマザーとしての生活をイメージできるよう、お金に関する準備との住まいの準備についてまとめました。
シングルマザーになる前のお金に関する離婚準備
シングルマザーが1人で生計を立てていくためにはやっぱりお金が大切。前もって準備しておいた方がいいものについてご紹介します。
離婚に向けてお金を貯める
仕事を持っている人もこれから探す人も、まずはいざというときのためにお金を準備しておきましょう。
シングルマザーに限らず誰にでも当てはまることですが、急な出費や病気などで働けなくなったときのために「生活防衛資金」の備えはマストと言えます。
1カ月の生活費がいくらになるか計算して、6~12カ月分を用意しておけると安心です。
もし現在の生活費に無駄が多いと気づいたら、今から節約を意識することも大事です。
仕事を見つけておく
専業主婦の人は早めに仕事をみつけておきましょう。本業の他に自宅でできるような副業もみつけられるとより安心です。
収入を得る選択肢を増やしておくと、家計だけでなく心の安定にもつながります。
児童扶養手当や寡婦控除など、シングルマザーのための手当てや助成金についても調べておきましょう。
また、収入が少ない場合は、国民健康保険や国民年金の減額や免除が受けられる場合もあるので、こちらも頭に入れておくといいでしょう。
手当と助成金で収入を増やして、減免制度で支出を抑えらます。
財産分与について調べる
財産分与とは、結婚している間に夫婦で形成した財産を離婚時に公平に分けるというものです。お金だけでなく持ち家なども財産とされます。
共働きでもどちらかが専業主婦(夫)でも原則折半とされていますが、夫婦での話し合いで決められます。
マイホームを手放す場合は査定してもらうことになりますが、その場合は損をしないように必ず自分でも金額を確認するようにしましょう。
養育費について話し合っておく
養育費は子どもを育てていく上で必要なものであり、養育費の支払いは義務となっています。
経済的に困窮している場合、費用の減額はありますが、支払いを拒否することは認められていません。
しかし平成28年度全国ひとり親世帯等調査結果報告書では、母子世帯のうち56%の人が養育費を支払われなかったとされています。
そうならないためには、離婚する前に以下のことについて具体的に話し合い、書面に残すようにしましょう。
- 金額
- 支払期間
- 支払時期
- 振込先
都道府県にある公証役場で公正証書(執行証書)を作成しておけば、支払いがされなかった場合に強制執行の手続きを利用することができます。
また、話し合いができない場合は家庭裁判所の家事調停手続きを利用することができます。
年金分割を申請する
結婚している間の年収が高いほうの厚生年金の記録を低いほうに分け、それぞれの年金とする制度です。
自分より配偶者の方が多く年金を納めていた場合、自分と配偶者の年金と合わせて1/2にした分をもらえるという仕組みです。
自分が専業主婦だったりパートだった場合でも、年金をしっかりともらえるのです。
合意分割
結婚している間の相手方の厚生年金加入期間が自分の厚生年金加入期間でもあるものとされ、夫婦合計額の1/2までを相手方から分割されます。
双方の合意が必要で、合意が得られない場合は家庭裁判所に申し立てて決定してもらうことができます。
3号分割
国民年金の第3号被保険者である妻(夫)の請求により、2008年4月以降の結婚してる間の夫(妻)の厚生年金の加入期間を自分の厚生年金加入期間でもあるとされ、1/2の分割を受けられます。
こちらは合意は不要となっています。
年金分割は離婚した日の翌日から2年を過ぎると請求できなくなります。余裕をもって近くの年金事務所か年金相談センターに申請しましょう。
シングルマザーになる前の住居に関する離婚準備
シングルマザーが子どもと生活していくためには安心して住める場所の確保も大切です。
現在の家から引っ越しが必要な場合の準備をご紹介します。
新居を探すなら早めに動く
シングルマザーは収入が低いと入居審査が通らないことがあります。早めに行動するようにしましょう。
引っ越すことで子どもの保育園や学校の転園や転校が必要になる場合もあります。
その場合、保育園・学校と役所に必要書類の提出や、新しい保育園・学校の指定の制服や体操着なども準備が必要になります。
同じ保育園・学校に通える場合でも、引っ越すことで提出しなくてはいけない書類もあります。
提出書類や園・学校の指定品の準備に時間がかかることもありますので、こちらも引っ越しが決まったら早めに行動しましょう。
引っ越しの費用を用意する
引っ越しには家賃の4~6倍のお金が必要と言われています。その内訳は以下の通りです。
- 敷金・礼金
- 仲介手数料
- 前払いの家賃
- 火災保険料
- 鍵交換費用
離婚による引っ越し費用は離婚時に請求が認められていませんので自分で用意しなくてはいけません。
ただ、相手が早く離婚・別居を望んでいる場合は交渉がうまくいくこともあります。
離婚前の別居に伴う引っ越しは、相手が別居を望んでいれば引っ越し費用の支払いを求めることもできますので、前もって別居しておく方法もあります。
シングルマザーのための住宅手当について調べる
民間の賃貸住宅に住む場合に、住宅手当や家賃補助がある自治体もあります。自治体によって補助の内容も変わってきますので、確認してみましょう。
またシングルマザーは公営住宅に優先的に入居できる自治体もあります。
収入によって家賃の減免制度がある自治体もあるので、公営住宅への入居を検討しているのなら、一度問い合わせてみましょう。
まとめ
シングルマザーとして生活していくためのお金と住まいの離婚準備についてご紹介させていただきました。
準備や確認をしなくてはいけないことが多く、家庭によって話し合いにかかる時間も変わってくると思います。
大変なこともあると思いますが、子どもとの未来が少しでも明るく豊かなものになるように、ひとつずつ解決していってくださいね。
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